タイの治安当局は15日、タクシン元首相派が占拠する首都バンコク中心部周辺の封鎖をさらに強め、外部から占拠地域に向かおうとする者に対して実弾を使用する地区を設けるなど強硬措置をとり始めた。封鎖地域の外で衝突が起き始め、一般市民の巻き添えが増えている。騒乱が収まる見通しは立っていない。
緊急医療機関によると、衝突が始まった13日からの死者は23人に増え、負傷者は180人に達した。ただ同医療機関は、衝突が多いため死傷者数の把握が難しくなってきているとしている。
アピシット首相は15日夜、占拠地域封鎖後初めてテレビ演説し、「多くの犠牲を回避するための最善策であることを国民に理解してほしい」と説明した。
この日、占拠地域から北へ約2キロ離れたラチャプラロプ地区では、治安部隊と元首相派の銃撃戦が終日続き、通行人らが巻き込まれて2人が死亡した。14日に激しい衝突があった中心部の観光名所ナイトバザール周辺でも爆発があり、近くにいた救急隊員が死亡した。
軍は衝突があった両地区の一部を立ち入り禁止の「実弾使用地区」に指定し、進入する者は銃撃すると警告。占拠地域への元首相支持者の流入を防ごうとしている。この措置で一般市民の巻き添えが増える危険が増している。
また、占拠地域内に入れない元首相派1千人以上が、バンコク最大のスラム街クロントーイ地区などに集まり、治安部隊への抗議集会を始めた。
ニュースソース
http://www.asahi.com/international/update/0515/TKY201005150169.html
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