2009年11月10日火曜日

タクシン元首相、英国紙インタビューでタイ王室改革必要と語る

 タイ地元紙によれば、英タイムズ紙のネット版に掲載されたタイのタクシン元首相のインタビューが物議をかもしている。タクシン氏はタクシン政権を追放した2006年のクーデターがプミポン・タイ国王の諮問機関である枢密院など王室関係者によるものだと批判。立憲君主制を厳格に運用する王室改革が必要だなどと、タイでタブーとなっている王室の問題に言及した。自身に失敗については、タイ社会の権力構造をよく理解しないで政界入りし、ビジネスマンのように物事を処理しようとしたのが間違いだったと述べた。

 インタビューはドバイにあるタクシン氏の自宅で行われた。タクシン氏は自分が率いる政党がタイの民主政治史上初めて単独過半数を取り、初めて4年の任期を満了し、2度目の総選挙で下院議席の76%を取り再選されたことに言及し、人気がありすぎたのが問題の始まりと指摘。2期目に入ったところで、枢密顧問官らが「国王の意向」としてメディアに反タクシンキャンペーンを行わせ、タクシン氏が「タイの王制を廃止し、共和国にして大統領になりたがっている」といううわさを流したと主張した。枢密院や女官らがその後のクーデターを主導、司法に介入し、タクシン氏の暗殺も企てたと述べた。

 王室に関しては、「タイ人にとってプミポン国王は神も同然」で「タイにとって王制は良いもので必要」としながらも、「すべての組織、機関は法の下にあるべき」として、タイ王室が名目上だけでなく実質的にも立憲君主制になり、変化する世界を理解することが必要という認識を示した。また、「皇太子は現代的で意志が強い。王位に就けば輝くだろう」「現在の問題を解決できるのは国王、もしくは次期国王である皇太子」とも述べた。

 タクシン氏は掲載されたインタビューは「発言がわい曲され、内容が不正確だ」と主張しているが、タイ政府は「王室への攻撃であり、内容は不正確で受け入れがたい」として、不敬罪の適用を検討する方針を示している。また、カシット外相は英タイムズ紙にインタビューテープの提供を正式に要請した。

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