2009年10月21日水曜日

ヒトラーの広告看板に苦情殺到!

 バンコク・パタヤ間の高速道路に掲げられたヒトラーの看板に対し、「不快」とする苦情が相次いだため、広告主の蝋人形館では覆いを被せるなどの対処に追われている。

 この看板は11月初旬にオープンするパタヤの「ルイス・タッソー蝋人形館」の広告で、世界の著名人を使った看板が3タイプ掲げられた。ヒトラー・バージョンの看板には、タイ語で「ヒトラーは死んでいない」と書かれていた。このため、蝋人形館には、この2週間で約100件もの苦情が寄せられることになった。

 シューマッハー・ドイツ大使は、「実に不快だ。このような悪趣味極まる看板により大勢の外国人が傷つくことを知るべきだ。パタヤのイメージダウンにも繋がる」と憤慨、即刻撤去を要求した。ドイツではナチス画像の使用は犯罪行為で、最高で禁固3年の実刑となる。

 ショーハム・イスラエル大使も、「ホロコーストの生存者はいうに及ばず、大勢の人が不快感を覚えているはずだ。ヒトラーは1,100万人もの命を奪った独裁者。おぞましい記憶が蘇る人も多い」と、悪趣味な広告を強く非難するとともに、蝋人形館からヒトラー像を撤去するよう要請した。

 一方、蝋人形館側では今回の騒動について、「感情を害するつもりはなかった。当館ではヒトラーをひとりの有名人、それも、悪名高い人物として扱っている。展示場所も『恐怖セクション』にしている」と説明し、謝罪している。

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