2009年9月20日日曜日

PAD、カンボジア国境で住民と衝突

 タクシン政権を追放した2006年の軍事クーデターから丸3年となる9月19日、タイ東北部シーサケート県のカンボジア国境で、反タクシン派団体「民主主義市民連合(PAD)」の支持者数千人が国境係争地域からのカンボジア兵、カンボジア住民の撤退を要求して係争地域への進入を図り、これを阻止しようとしたシーサケートの地元住民やタイ警官隊と衝突した。PADと住民はこん棒で殴り合ったり投石しあい、数人が重傷を負った。乱闘現場で銃声もしたが、銃弾でけが人が出たかどうかは不明。

 PADは昨年、カンボジアが係争地域近くの自国領にある山上遺跡カオプラウィハンを世界遺産に申請したことに反発。カンボジアを支持した当時のタクシン派のサマック政権を追及し、外相を辞任に追い込んだ。カオプラウィハンは2008年7月に世界遺産に登録され、民族感情に火がついた世論に押された両国軍は昨年10月と今年4月に軍事衝突を起こし、双方の兵士数人が死亡した。シーサケートの住民はこの紛争で国境貿易が落ち込むなど打撃を受け、今回のPADの抗議活動に反発していた。

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