2009年7月4日土曜日

エタノールの供給が過剰

 政府は段階的にレギュラーガソリンの使用量を減らしていき、エタノール燃料「ガソホール」へ切り替えていく方針だが、エタノールが供給過剰となっている。

 2002年のタクシン政権では、車の燃料をレギュラーガソリンからバイオ燃料「ガソホール」に切り替えていく政策の一環として、エタノール生産者にライセンスを与えるなど支援を行ってきた。

 しかし、度重なる変更など一貫しないエネルギー政策のため、プロジェクトは軌道に乗らず、エタノールの供給量は過剰となり、生産者に大きな損失をもたらしている。

 現在、エタノールの生産量は1日当たり130万リットルだが、生産能力は200万リットルある。さらに今年は生産能力を80万リットル引き上げる計画も上がっている。
 
 一方で、レギュラーガソリンの消費量は、1日当たり800万リットルのところ、ガソホールの消費量は120万リットルとなっている。
 
 ガソホールはほとんどの車に使用でき、レギュラーガソリンよりも1リットル当たり3.8バーツから4.6バーツ安い価格設定となっているにも関わらず、多くのドライバーがレギュラーガソリンを使用している。
 
 これはガソリンがガソホールよりも燃費がいいと信じられているためだという。

 エネルギー省は「ガソホールの使用を促すために、何らかの制限を加えることも検討しなければいけないだろう」と言及。
 
 ワナラット・エネルギー相の支持基盤であるナコンラチャシマ県は、タイ最大のキャッサバ生産地で、多くの支持者がエタノールの原料であるキャッサバ生産に関わっていることも大きなプレッシャーとなっているようだ。

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