2009年7月14日火曜日

両方の言い分に大きな隔たり 女性「乱暴された」、男性「誘惑された」

 バンコク週報による報道では、女性側が「乱暴されかけた上、傷害罪で起訴された」と女性団体に保護を求めたのに対して、男性側は「別れ話を切り出したら性器を切られた」と警察に被害届を出すという事件が起きた。

 7月13日、北部チェンマイ県内の大学に通うオーさん(仮名、22)は女性保護団体として有名な「パウィナー財団」を訪れ、「別れた恋人に乱暴されかけたため、ナイフで相手の性器を切りつけるなどして撃退したところ、傷害容疑で訴えられてしまいました。また、警官を名乗る人物から『300万バーツで事件をもみ消してやる』との電話も受けました。もう、どうしていいのかわからない」と窮状を訴えた。

 オーさんによれば、訴えたのは、ランパン県内の大学生プーさん(仮名、19)で、高校時代から交際していたが、その後、相手の浮気が発覚したことから、別れることにした。しかし、6月28日、関係を清算したはずのプーさんが寮にやってきて、部屋に入るや、いきなし襲いかかってきたという。そのため、オーさんは果物ナイフでオーさんの性器を切りつけて撃退。被害届を出すことも考えたが、新聞記者をしているというプーさんの母親から、被害届を出さないよう頼まれ、さらに、「私には親しい警官が数人いる」と遠回しに脅されたことから、事件は公表しないことにした。

 ところが、その数日後、プーさんの方が、傷害容疑で訴えられることになってしまったとのことだ。

 しかし、これに対する男性側の言い分であるが、プーさんの母親は、「息子とオーさんは4-5年交際しており、一時は一緒に暮らしていました。それなのに、今更、乱暴する必要がどこにあるというのですか。あの日、息子はオーさんとの仲を完全に精算するために、彼女の寮を訪ねました。そして、『このまま付き合っていてもお互い幸せにならないから別れよう』と切り出したところ、オーさんが『それじゃあ最後のセックスをしましょう』と誘ったそうです。そのため、服を脱いだところ、いきなり性器を切りつけられたそうです」と供述。

 また、プーさんは切断に近い状況だった性器の壊死を遅らせるため、「頼む。氷をくれ」と叫んだが、オーさんからは熱湯をかけられたという。

 両者の言い分がまったく食い違うことから、警察ではさらに詳しく調べ、起訴するかどうかの最終判断は、検察に任せる考えだ。

 なお、プーさんの性器は無事に接合されたが、医師によれば、男性機能が元通り回復するのは難しいとのことだ。

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