7月31日、タクシー運転手が薬を使って乗客の女性を意識不明とした上、乱暴し所持品を奪うという事件が起きた。
被害に遭ったのは20歳のジョイさん(仮名)。タイ東部ラヨーン県に住んでいたが、夫と別れたことから、仕事を求めてバンコクに出てきた。長距離バスで午後8時ごろ北バスターミナルに到着した後、友達と落ち合うため、バンカピ地区のショッピングセンターまでタクシーで行こうとしたところ、途中でめまいがして意識を失ってしまった。その後、気がつくとモーテルで裸で寝ており、部屋には使用済みコンドームが捨ててあったという。
さらに、服の入ったカバン、財布、携帯電話など所持品はすべて消えており、途方に暮れたジョイさんは、とりあえずモーテルの外に出て、通りかかった年配の男性に助けを求めた。しかし、その男性は別のモーテルに連れ込もうとしたという。
そのため、あわてて逃げ出し、あてもなく無料路線バスを乗り継ぎ、 バンコク郊外のサイアム公園周辺でバスを降りたのは8月1日午後11時ごろ。現金も携帯電話もなかったので、たまたま出会った通行人に事情を話し、最寄りの警察に連れて行ってもらったとのことだ。
ジョイさんは犯人について、青色のタクシーで、運転手の顔にあざがあったことしか覚えていなかった。警官は被害現場となったモーテルを管轄する警察にジョイさんを連れて行こうとしたが、「まだ現場に戻る勇気が出ない。もう家に帰りたい」と言いこれを拒否した。
ジョイさんは現在、市民支援センターに保護されており、気持ちが落ち着き次第、管轄警察の警官が詳しい事情を聞くことにしている。
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